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東京地方裁判所 昭和43年(借チ)1041号・昭43年(借チ)1042号・昭43年(借チ)1040号・昭43年(借チ)1039号・昭43年(借チ)1043号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕三、次に附随の処分について検討する。

1 申立人小林の関係

……本件改築の許可にあたつては、借地法七条の趣旨を酌み、改築の時期からほぼ二〇年となるよう昭和六四年三月末日までと定めることにする。

次に財産上の給付については、右期間の延長のほか、本件改築により建物の朽廃による借地権の消滅も容易に期待されないようになることおよび、借地に関する従前の経過等の事情を考慮し、かつ前記転借人鈴木福三郎から別に改築許可の申立(当庁昭和四三年(借チ)第一〇二二号事件)がなされている関係をも参酌し、本件借地のうち転貸部分を除いた部分の更地価格の約三%にあたる四四万円をもつて財産上の給付額とする(更地価格は鑑定委員会の意見にしたがい3.3平方米当り二二万円とする。右委員会は更地価格の約九%の給付を相当とするとしているが当裁判所はこれを採らない。なお、本件改築の影響は借地全体におよぶべきものではあるが、別件の関係を考慮して前記の範囲を基準とする。)

次に、資料については、鑑定委員会の意見にしたがい一カ月七、五四〇円(3.3平方米当り六五円)に増額する。

2 申立人菅原ら四名の関係

二階の増築ではあるが、これに伴い建物は補強され、建物の朽廃による借地権の消滅の時期に影響を来たすことも考えられるのでその利害の調整のため財産上の給付を命ずるのが相当である。その額は増築の規模および借地に関する諸般の事情に合わせ鑑定委員会の意見をも参酌し、三万円(3.3平方米当り二、〇〇〇円余)をもつて相当と認める。

なお、賃料、賃貸借の期間については変更の要がないと認める。

3 申立人田中の関係

この場合も前同様、二階の増築を主とするものであり、右とほぼ同様の点を考慮して財産上の給付をなさしめるべきものと考えられるところ、鑑定委員会の示す二〇万円は本件増築の借地関係におよぼす影響から考え高額に過ぎると思われ七万円(3.3平方米当り約四、〇〇〇円)をもつて相当と考える。

賃料については鑑定委員会の意見にしたがい一カ月九三五円(3.3平方米当り五五円)に増額することとする。なお、期間については変更の要がないものと認める。

4 申立人阿部の関係

この場合、二階の増築のほか、階下も増築される。前同様の理由により財産上の給付が相当と認められ、その規模が前述の場合よりも大きいことが考慮されねばならないが、他面、資料によれば、申立人阿部は賃借時に六万七〇〇〇円、私道借り増しの時に七、〇〇〇円をそれぞれ支払つていることが認められる。かような事情に鑑定委員会の意見を合わせ考え、更地価格(委員会の意見により3.3平方米当り二〇万円と認める)の二%強にあたる一〇万円を右申立人に給付させるのが相当と認める。

賃料については、委員会の意見にしたがい一カ月一、三二〇円(3.3平方米当り六〇円)に増額するを相当と認める。なお、期間については変更の要がないと認める。

5 申立人森沢の関係

この場合も、増築が階上、階下にわたるものであることは申立人阿部の場合と同様であり、前同様の理由で相当の財産上の給付を命ずべきである。そこで借地の従前の経過および鑑定委員会の意見を合わせ考え、なお後述の期間の延長の点をも考慮して更地価格(委員会の意見に従い3.3平方米当り一八万七〇〇〇円を相当と認める)の約三%にあたる一三万円を給付させるのが相当と認める。なお、借地の残存期間が比較的短かいことおよび右増築の規模を考慮して、借地期間を昭和五五年七月三一日までに延長するを相当と認める。

賃料については、鑑定委員会の意見にしたがい一カ月一、二六五円(3.3平方米当り五五円)に増額するを相当と認める。(安岡満彦)

別紙

(三) 現存建物および増改築の内容

(1) 申立人小林関係

(イ) 現存建物

木造平家建トタン葺居宅 一棟

床面積 64.46平方米

(登記簿上 10.5坪)

(ロ) 改築の内容

右建物を取りこわし、新たに、

木造二階建居宅、

床面積一、二階とも各72.72平方米(22坪)を建築する。

(2) 申立人菅原ら四名関係

(イ) 現存建物

木造瓦葺平家建居宅 一棟

床面積 21.15平方米(登記簿上)

(ロ) 増築の内容

右建物に階下とほぼ同面積の二階を増築し、これに必要な柱等を設ける。

(3) 申立人田中勇二関係

(イ) 木造瓦葺平家建居宅 一棟

床面積 約22.31平方米

(ロ) 増改築の内容

右建物に階下とほぼ同面積の二階を増築し、階下の模様替をする。

(4) 申立人阿部昌次関係

(イ) 現存建物

木造瓦葺平家建居宅 一棟

床面積 約19.83平方米

(ロ) 増築の内容

右建物に33.05平方米(一〇坪)の木造二階を増築し、階下部分に13.22平方米(四坪)の木造建物を増築する。

(5) 申立人森沢金作関係

(イ) 現存建物

木造瓦葺平家建居宅 一棟

床面積 28.09平方米(8.50坪)

(ロ) 増築の内容

(a) 右建物に28.92平方米(8.75坪)の二階を増築し、

(b) 階下部分も4.595平方米(13.90坪)に増築する。

(ハ) 許可の内容

二階は右(a)のとおり

階下部分は45.51平方米(13.80坪)の範囲とする。

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